「最後のオペ」記念撮影 なにが問題?

2月22日にフジテレビ系列でスクープとして流れたこのニュース。

どう思います?

この院長先生も、こんな論調でマスコミに突かれてしまったから、「患者に申し訳ないことをした。軽率だった」と謝罪をしているけど、まあ、そんな特別なことじゃないし、大げさな! という思いもあるんじゃないかと思います。

どこの手術室でもふつうにあることですよね、きっと。

そもそもスクープと銘打ったこの報道。

これって事件でもニュースでもなく、ただのゴシップ報道だと思いません?

「最後のオペの記念とはいえ、全身麻酔で眠らせ、何が起こるかわからない状態の患者と写真を撮るという、非常識な行動。」と断罪する取材記者。

あまりに浅いというか、軽いなぁ。さらには主観的すぎるしロジックがなにも見えません。なにが問題なのか、論旨が不明です。

この文面を見るかぎり、この取材記者は、手術室を常に全身全霊を込めての真剣勝負が繰り広げられている神聖な場、みたいに考えているんでしょうね。

だからこそ、非常識、という短絡的結論に至っているのでしょう。

正直、ドラマの見すぎじゃない? くらいにしか言えないです。

またこの問題を別の視点で、患者に無断で写真を撮ってSNSに晒したことを問題とする見方もあります。

こっちに立脚したとしても、このFNSの報道はマズイです。

「SNS上にアップされた、1枚の写真。真剣に手術をしているとみられる医師と対照的に、ピースサインをしてみせる看護師。さらに、カメラ目線でポーズをとる医師たちの姿もあった。しかし、その下には、手術台に横たわる患者の手。」

患者の手に肖像権があるのかどうかはわかりませんが、まあ、無許可で他人の写真をSNSにアップしたことは問題だとしましょう。

でも、患者の肖像権を侵害した写真をSNSに載せるのと、全国ネットのテレビ放送で載せるの、どっちが問題なんですかね?

そもそもフジテレビ側は、SNSにアップした看護師に写真の公開許可をとったんでしょうか?

また、手が写り込んでいる手術を受けた患者に、「あなたの手の写真を公開しますよ」と許可を取ったんでしょうか?

幸い、この取材記者は患者の権利云々ということは主張していませんが、もともとは問題ではなかった、もしくは小さな問題をいたずらに拡大して、この記者はいったい何をしたかったのか? 正義の名の下、無責任に騒いで野次を飛ばしているだけにしか見えません。

いろんな意味で、巨大ブーメランが返ってきてそうなこの報道。

なんとも微妙でした。

同業者の皆さんはどう捉えたでしょうか?

法的な問題、倫理的な問題。

いろんな視点がありますが、確実に言えるのは、SNSの拡散性を正しく認識して、クローズドな世界とSNSをごっちゃにする危険は認識した方がいいですね。

(そういう私もYahooニュースのページのキャプチャ、許可とってませんけどね。引用の範囲とご理解いただけたら…)

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コメント

  1. ひでほ より:

    肝硬変チャイルドB 、OP受け歴20回以上のひでほといいます。OPでなくなっちゃとかなくスムーズなOPならノープロブレムです。医療ドラマみたいなことありえないですよね。一昨年もチャイルドBで再AVR、何とかいきながらえています。ブログをおかりして、JのA先生2かいも命すくってくれてありがとうございました。ゴッドハンッドの
    Nせんせいはぜったいひきうけない。ありえない云々とそのごのOFF会で
    いわれました。