今日からドラマ「サマーレスキュー」、始まりましたね。たまたま昨日、Facebookでそのことを知って、今日は出張先のホテル泊まりでしたが、早めに宿に帰ってなんとか見ることができました。
昔からこのブログを見てくださっている方は、以前、私が山小屋の診療所にボランティアで行ったという話を何度か書いたのを覚えていますか?
奇遇なことに、今回「サマーレスキュー」のモデルとなった山岳診療所は、まさに私が通っていた診療所でした。
「サマーレスキュー」のモデルとなった某山岳診療所の診察室
「サマーレスキュー」のモデルとなった某山岳診療所の遠景。稜線上、鞍部に立地
隣接する山小屋の作りとか、診療所の中の様子が見事に再現されていてすぐにわかりました。
それと入山から診療所まで歩いて10時間かかるとか、近くの稜線に出ると携帯電話の電波が通じるとか、端々のエピソードもまさにその診療所。
見ていてうれしくなっちゃいました。
ちなみにドラマに出てくる山小屋と診療所は本物ではありません。恐らくハリボテのセット。画像は合成したのか実際に建てたのかはわかりませんが、あの手の稜線だと恐らく国有地でしょうから、合成なのかな。
ドラマの中でも描かれていましたが、山岳診療所は保険診療を行う正式な診療所ではありません。どちらかというと山小屋の救護所。ただ、医師や看護師がいる場合は薬の処方ができたり、点滴とか縫合とか医療処置ができる場合もありますよ、という程度。
医師、看護師といった医療スタッフは、ボランティアでの自主参加で、あのドラマみたいに業務としての派遣はありませんので、日程によっては医師、看護師不在で医学生しかいないという場合もあります。その場合は、ホントに救護所。薬はいっさい出せません。
医療機器や薬、酸素ボンベなどは設置大学医学部や製薬会社からの現物供与だったり、診療班OBからの寄付に頼っています。
診療を受ける人は必要に応じて薬までもらえますが、診療費は基本無料。寸志というか寄付をお願いしています。
さっきも書きましたが、診療スタッフも全員ボランティア。学生サークルが中心になって運営していて、医師、看護師は自分の夏休みを使って入山し、数日から1週間を診療活動に費やしていきます。交通費も完全に自腹ですし、減免はあるにしても山小屋の宿泊費や食費は自分で払います。
なんでそこまで自己負担して貴重な夏休みをつぶしてまで行くのか、というと、きっと楽しいからなんでしょうね。
標高2000mの天上界。普通の登山だったら一時の通過点でしかありませんが、そこに1週間も滞在するというのは、登山者にとっても貴重な体験です。夜明けから日没までの自然界の移り変わりを肌で感じて過ごす日々。この上ない癒しです。
医療者としても、病院という守られた場所以外の場所で自分を試せる学びの場。またなにより同じ気持ちを持つ登山者の支えとなっているという自負と責任感。
これをきっかけに、山岳診療所ボランティアスタッフ体験のことや、医療器具や薬に頼らないで身一つでできる応急救護(ファーストエイド)のことなどを書いていってみようと思います。
コメント
はじめまして、自分は先月大学病院にて足の手術をした者なのですが、手術中にタニケットと言う器具を太ももの上あたり(足の付け根)に巻いたみたいで、その影響なのか右足の皮膚を触った時の感覚が、左足と比べて鈍いです。
ちゃんと歩けますし、叩いたりつねったりすれば普通に痛みも感じます。
・・・しかし、皮膚を触ってると明らかに「鈍い」んです、感触が。
その事を医師に伝えたら、その後は塗り薬と飲み薬を処方して、今日で一週間ぐらい使い続けてますが、一向によくなりません。
これは一生治らない後遺症なんでしょうか?もう皮膚の感触は戻ってこないのでしょうか・・・。
すみません、書き忘れました、
なんか太ももが締め付けられるっていうか硬直した感じがするんです。
それと、記事と関係無い話で申し訳ないのですが、前回タニケットに関する記事を書かれていたようなので、質問させて頂きました。