看護学生の手術見学の視点

学生さんにとっては、急性期実習での手術見学、ドキドキかもしれませんね。

周術期の患者さんを受け持った場合、看護学生が関われるのは、術前と術後、そして退院までの回復期看護がメインとなって、術中看護でできることはほとんどなく、手術を見させてもらうというだけかもしれませんが、看護師になる上での勉強としてはインパクトの大きな体験であることは間違いありません。

最近は、手術と言っても内視鏡手術が多くなっているので、お腹をガバっと開くような開腹手術を見る機会は減っているのが現状です。

学生を受け入れる側の手術室看護師としては、正直なところ、この体験を持って手術のことをちゃんと理解してもらおうとかは期待していません。ただ、やっぱり目的意識を持ってきてもらったほうが嬉しいですね。

手術室看護そのものに興味を持っているのが一番うれしいですが、どうしても術後看護に活かすため、という意味合いが強くなるのは実習の組み立ての上で仕方ないのかもしれません。

手術見学の見どころ

術後看護に活きる見学の視点といえば、術式というよりは、やっぱり麻酔看護のあたりでしょうね。

術後の喉の痛みや喀痰を考える上では、気管挿管という手技を目のあたりにするのは意味があると思いますし、手術が終了してから覚醒の様子を見ることで、術後の呼吸状態のアセスメントにも繋がります。

学校の授業では、ドレーンの位置については教わると思いますが、その他、術中の体位からくる術後への影響だったり、閉創のときの縫い方なども見どころかと思います。

開腹手術でも翌日くらいには初回歩行をしますが、患者さんとすればお腹の傷が開いてしまうんじゃないかと不安なもの。

そこで目に見えるお腹の傷の下で何層で縫われているか、なども目の当たりにして知っていれば、歩行への励ましにもつながってくるんじゃないでしょうか?

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