土曜日の今日は、東京で開かれた「登山医学セミナー」というのに参加してきました。
日本旅行医学会の主催で、今日の演目は、
1.落雷の仕組みと対応
2.登山における骨折の対応
3.無線の使い方
4.山へ持参する医薬品とファーストエイド
5.山の遭難事故と法的責任
という感じ。昨日の金曜日の演題には毒蛇咬傷や高山病の話があったので聞きたかったのですが、残念ながら仕事の関係で今日のみの参加となりました。
今の仕事(手術室看護)とはまったく関係ない勉強会ですが、ネイチャーガイドになりたかったという夢を捨て切れていない(?)私にはとっても刺激的でためになるセミナーでした。
参加者は医師、看護師、旅行業界人が中心だったようですが、フロアからの質問を聞いていると、サービス業として客の安全を守るというのはたいへんなことなんだなということがひしひしと伝わってきました。
最近は何かと訴訟になる時代。Dr.のように専門職として完全に裁量権が確保されている職種ならいいですけど、ナースが病院という指示系統下からはずれて添乗員として働く場合はタイヘン。
専門的な判断と処置が要求されるわりには、(法的に)自分で行えることがあまりに少ないという現状。こうしたらいいとわかるのに、医師の指示がないからできないというジレンマ。法律を考えると、素人が期待するほどにはナースって動けないんですよね。
趣味のアウトドアと医療の仕事をどこかで関連づけて何かできないかなとは夢に思い描くのですが、やっぱり現実はきびしいようです。
のほほんとオペ室にこもっているのがいちばん楽なのかも、と思った1日でした。
コメント
こんばんは。いつも勉強になることばかりで、記事がアップされるのを楽しみにしています。
登山医学、すごく興味があります。私も趣味はアウトドア、と言ってもバリバリではないですが、ちょこちょこ山歩きをしています。
北海道ではそのようなセミナーは見かけたことがありません。
医療とアウトドア、良いですね、そんな仕事。憧れます。
でも、記事にもありましたが、病院を離れると自分だけで出来ることが少ないナース、医師がいなければ、医療者として独立して活躍するのは現実的には難しいのでしょうね。でも、その夢私も便乗したいです。がんばってください!
tomy4さん、はじめまして。
オペ室ネタとは関係ない話でしたが、興味を示してくださって嬉しいです。
日本旅行医学会は主に東京で大会・セミナー等を開くことが多いようですが、北海道部会のようなものあるとこのまえ聞いた気がします。今後、地域の部会を発展させるという方向性みたいですので、そのうちそちらでも何かイベントが開かれるかも知れませんね。
昨日、北海道で救急法指導員をしている方と会ってきたのですが、北海道はツーリズムが盛んなせいか、ファーストエイド・プログラムの需要が多い場所なのだとか。
tomy4さんが活動できる場所が意外と近くにあるかも知れませんよ。
私は今年の夏は山岳地帯にある仮設診療所のお手伝いにいく予定があります。高山病も起こる山域なのできちんと勉強して行かなくちゃと準備を進めているところです。
そういう身近な医療ボランティアから初めて見るのもおもしろいかも知れませんよ。
tomy4さんのコメントに気をよくして、また今度このあたりの話を取り上げてみようかなと思います。(だんだんオペ室ネタから離れていってしまいますが)