長時間のオペに就いて、看護師の労働の意味を考えた

久々に長い手術についた今日。

ふだん脊椎の手術を担当しているので、4-5時間くらいはなんでもないのですが、今日のは外科の開胸手術で8時間! それも予定時間は3時間のところが延びに延びてこんな時間に!

外回り担当だったので、手術中は暇といえば暇なんですが、時々、あれ出せこれ出せと言われるし、洗浄やらリークテストで生理食塩水を補充したりと、コマコマと動いているうちに、いつのまにか8時間もたっちゃったという感じでした。

立ち位置から離れられない器械出し担当ナースに比べれば自由に動けるし、頭が痒くなればかけるのでまだいい方ですが、これが仕事として楽なのかは正直よく分かりません。麻酔導入から執刀まではめちゃくちゃ忙しいし、終刀してから帰室までの間もしかり。

病棟の看護婦さんからしたら、8時間もの間、好きなCDを流してオペ室内にいただけでしょ? なんて思われているのかも知れません。まあそれは事実ではあるけど、でもそうでもない気もするし。。。。

「働く」っていうのはいったいどういうことなんでしょうね? なんかふと考えてしまいました。

「額に汗して…」、なんて日本語がありますが、汗水たらして肉体を酷使するのが「仕事」みたいな雰囲気が世の中にはなんとなくありませんか?

でも、世の中にはいろんな仕事があるわけで、例えば銀行の入り口にずっと立ち尽くしている警備員さん。立っているだけでも立派な仕事。ボイラー室でずっと計器を見つめている技師さんも1日中座っているけど立派に仕事中。

看護婦の仕事って、職業分類したらどんな感じになるのでしょう? サービス業? 肉体労働?

ブルーカラー、ホワイトカラーという分け方もかつてありましたが、ナースの仕事っていったいなんなんでしょう??(そりゃ医療職に決まってるジャン、と言われたらそうなんですけど)

ただ、言えるのは一般的なナースの仕事と、オペ室看護師の仕事とではまたちょっと質が違っているという点。

長いオペでの外回り看護師は、リスクマネージメント要員としての要素が強いのかな。なにかあったときに素早く対応するための待機番みたいなもの。考えてみれば、手術中の麻酔科医の仕事は完全にそれですね。

病棟ナースにはない「待機番」(もしくはon call)があるのも、うちらの手術室看護師ならではの勤務体制。自宅もしくは病院内で緊急手術に備えて待機するだけで賃金が発生します。待つのも仕事のうち。

病棟の仕事とオペ室の仕事がまったく違うのは誰が考えてもわかりますが、労働の意味が違ければ、求められているものも違うわけで、どちらも看護というくくりの中には収まってはいるものの、単純に比較できるものではないのだと思いました。

スイマセン、疲れて帰ってきてなんだかよくわからないことを書き綴ってしまいました。完全に実もふたもない話です。まじめにコメントを下さると、もしかしたらもしかしたらなにも答えられなくなっちゃうかも。

よっぱらいのたわごとと読み流してくださいな。このブログ、私的な日記にするつもりはなかったんだけどなぁ。ここのところオペが立て込んでいてちょっと疲れているのかも。

先日、オペナースは手術のマネージメントをする! みたいなことを書いたばかりだったのに、なんか違うことを言っちゃってるかも。

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コメント

  1. みどりむし より:

    お疲れ様です・・・私もORで頑張っテマス~
    私のいる病院は個人病院(110床)の割りにOp件数は多い方では?と思います。今の所330を越えました(大小ありますが)
    毎日毎日やりがいがあるといえばそうなんですがやっぱ緊張感が疲れます。
    OR兼中材業務もしてるので何でも屋さん的な存在なんですが・・・
    私は愚痴ってしまいました・・・
     
    楽しくそして真面目に拝見してますのでこれからも色々かいて教えてくださ~い。
     

  2. 管理人 より:

    緊張感、そうなんですよね。
    気付いたら8時間も経っていた、というのはやっぱり緊張感あるゆえなんだと思います。
     
    本文中で、銀行で立っているだけの警備員さんという例を出しましたが、警備員は警備員なりの視点であたりを注視しながら緊張感を持って勤務に就いているはずです。楽な仕事、大変な仕事。そんな考え方自体がナンセンスってことですよね。

  3. rin より:

    8時間オペは短く感じます。12時間オペとか普通にありますよ。
    ずっとたっちっぱで動けず。死にます。8時から午後の9時くらいまでかかったこともありました。早く部署異動したいです。