新人必読!-オペナーシング4月号『手術室看護師一年生ステップアップマニュアル』

3月も半ばを過ぎ、そろそろ院内の勤務異動・ローテーションの話題で持ちきりになっている頃ではないでしょうか?

当院でも4月以降の人事が発表になり、今年は新入職員の他、院内異動のローテーターが3名も入ることになりました。

今度来る人たち、希望なのかそうじゃないのかはわかりませんが、病棟からオペ室という異質な世界に飛び込んでくるには相当な覚悟が必要なのかもしれません。

オペ室に行くにはどんな勉強をしたらいいの??

そんな心配をしている人にお勧めなのが、つい先日発行されたばかりの手術室看護専門雑誌「オペナーシング ope nursing」 4月号icon

オペナーシング2007年4月号icon

特集 『手術室看護師一年生ステップアップマニュアル』

[主な内容]
安全… 患者誤認防止、体内異物残存防止
体位… 神経走行と関節可動域
記録… 医療事故発生時の記録について
麻酔… 麻酔科医の役割、気道確保
清潔・不潔… オペ室ならではの高度な清潔概念
滅菌・消毒… 滅菌の種類、消毒との違い、インジケーターの重要性

毎年、オペナーシングの4月号にはこんな新人向けの特集が組まれているのですが、オペ室ナースが最初に押さえておきたい基礎知識がギュッと凝縮されて詰まっています。オペ室業務の概要を知るという意味でもとっても有意義ですので、オペ室関連で読むべき最初の1冊として毎年お薦めしています。

器械の名前とかは、器械出しのテクニックなどは入職したら1から丁寧に教えてもらえるのであまり心配はいりません。まあ、鉤あり、鉤なしの違いくらいは本から勉強してもいいかも知れませんが、基本的には現物を手に取ってみなければわからない部分だと思いますますし、施設によって器械セットの組み方とか、器械の呼び方なんかは違ったりしますので、入職してから実地で覚えるのがいちばん。

ということで、まったく準備なしでも問題ないとは思いますが、なにかしておかなくては落ち着かないという勉強熱心な方は、今の時期は仕事全体の概要・流れを掴んでおくというのがいいのかなと思います。

たとえローテーターで看護師としての経験年数があろうとなかろうと、手術室業務の大半は初体験のことばかりですので、まっさらな1年生と比べて何か期待されていることは、ほとんどありません。あまり気負うことなくフレッシュな気持ちで異動の4月1日を迎えてくださいね。

【参考過去記事】

手術室を知るために~オススメの本「手術室の中へ―麻酔科医からのレポート」

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コメント

  1. いちご より:

    こんばんは
    自分も新人として移動したばかりのことを思い出します。
    先に何か学んで起きたいと思っても何に手をつけてよいのやら・・・。
    器械とかもうちはあまり丁寧に教えてはもらえなかったけど、必死で覚えていたときが、懐かしいです。
     
    オペナース。職場で取っているので読んでいます。とても勉強になりますね。他の病院のことも分かったりするので、新鮮ですね。
    4月は移動ですね。うちもかなり激しいです。
    ひどい人は3日で移動も・・・。
    今度はどんな方がみえるのかな?
    OP室は、いくら病棟の経験があっても、op経験のながい人には勝てないところがむずがゆいところです。
    私も経験、勉強をつんでいかないとなーと思っています。いつもこちらで勉強させていただいています。(笑)

  2. 管理人 より:

    いちごさん、こんにちは。
    器械の教え方について、ついつい自分の施設を標準みたいな書き方をしてしまってスイマセンでした。
     
    外部から異動してくるとこれまでの経験とかいろいろな思いが絡んできて、きっと複雑な気持ちなんでしょうね。最初の1年くらいはまっさらの1年生と同じ歩調かもしれませんが、その後は外回り看護領域をとっかかりに、これまでの経験がものをいってくると思います。オペ室に染まりきらないというのも大切かなと思っています。
     
    新しく入ってくる人たちに向けてまた新しく資料作りをしなくちゃ。

  3. アンジー より:

    偶然に検索をしていてこのサイトを見つけました。私はこのたび、ほぼ10年ぶりに手術室看護師として復帰しました。10年一昔とはよく言ったもので、ほんとに色々と変わっていました。このサイトでゼロから勉強したいと思っております。また、ぜひよらせてください。

  4. 管理人 より:

    アンジーさん、こんばんは。
    手術室へお帰りなさい!(^^)
     
    医療界全体がそうですけど、最近はエビデンスということが強く言われていて、その視点で考えるとこれまでの常識がガラリと覆ってしまったり、いろいろ見直すべき点があって、おもしろいです。
     
    手術室だと、創の消毒、手洗い方法、感染症の取り扱い、下肢静脈血栓予防、体位による褥瘡形成などなど。
     
    ぜひアンジーさんの視点で、これはおもしろい! という話題があったら、ぜひ教えてくださいね。私ももっともっと勉強していきたいと思っています。

  5. アンジー より:

    早速のコメント、ありがとうございます。掲示板に自前の麻酔でスパイナルでのヘルニア手術の直接介助のデビューの話が載っておりました。他人事とは思えず読ませていただきました。まだまだ、自分の視点で面白いという話題を見つけるところまでは言っておりませんが、是非見つけられるぐらいに勉強しないととは思っております。今は麻酔の事と管理人さんも書いていた体位による褥瘡形成を勉強しないとと思っております。今いる病院では、オプサイトという透明なシールを貼付して予防に努めていて、術後訪問や褥瘡委員といわれている人が訪問し、チェックをしています。
    どのぐらい、この頭に詰め込めるかわかりませんが、今までの常識にとらわれないよう、色々と身につけていきたいと思います。
     
    レス、とても嬉しかったです。ちなみに明日は乳切の直接介助の2回目です。今から緊張しております。応援してくださいね。

  6. 管理人 より:

    アンジーさん、こんにちは。コメント遅くなってしまってゴメンナサイ。乳切の器械出し、どうでした? けっこう出血が多いから忙しかったんじゃないかな? 動脈血がピューっと飛んでくることもあるので、目の保護にも気をつけてくださいね。
     
    さて、圧迫部位にシールを貼るというアイデア、最近うちのオペ室でも取り入れつつあります。根拠となる論文はまだ見ていないのですが、比較的新しいやり方みたい。
     
    日々勉強ですよねぇー

  7. hiromi より:

    はじめまして! 看護師5年目になりますが4月からOP室配属になりドキドキしています。
    オペナーシングは早速定期購読しました。
    また色々教えて下さい。

  8. 実花 より:

    こんばんは。実花と申します。私は、現在25歳で18~今まで診療所で仕事をしていました。ナースを続けていく中で病棟の経験が必須だと感じました。そこで、今年思い切って総合病院に転職しましたところ、希望していた循環器科ではなく『オペ室』になりました。私、診療所しか経験がないんです・・・。そんな私がオペ室だなんて・・・・。不安でいっぱいです。それから、こんなことをここで言うのはどうかと思いますが、友人から25歳でしょー?病棟もまだ経験してなくて、オペの経験が先だなんてこれからナース続けるにも意味ないし、オペ室勤務後に病棟も遅いよー!!って笑われたのですが・・・。それってどう思います? 私、友人だとはいえ、オペ室をバカにして、今後意味のない経験・経歴と言われたことに誠に腹がたちイライラしてます。ふざけんなー!!って感じです。ごめんなさい。こんなメッセを記載してしまって・・・。

  9. 管理人 より:

    hiromiさん、オペ室では最初は覚えることばかりでこれまでの看護師経験をうまく活かせる場が少ないかも知れませんが、1年もたつ頃には、これまでの経験があるhiromiさんにしかできない手術室看護が見えてくるはず。応援しています。
     
    実花さん、オペ室でやることはこれまでの病棟看護とはガラリと変わる異質の世界。新人教育も既卒・新卒関係なくまったくおなじに進んでいきます。ですので、心配いりませんよ。
     
    ご質問の件ですが、これはいまの日本の看護師制度にも関わる問題だと思うのですが、なんで看護師は専門を選べないんでしょうね?
     
    医師はなにかに進むか自分で決めます。
     
    看護師はというと看護部長の勝手な一存で、ひとつのコマとして振り回されるだけ。
     
    成人にとっては何事にもモチベーションが必要ですが、高度に専門化された医学との関係が深い看護で、高いスキルを発揮するには、本人に望む方向性がとても重要だと思うんです。
     
    せっかくこの分野を極めようと思っても、必ずしもその意向が汲まれないというのはある意味、社会的損失でもあると思うのですが、看護界の仕組みがそうなっているのだから仕方ありません。結婚・子育てで就労中断が前提となりがちなこの世界ですから、そんな専門性を極めたいという人の方が圧倒的に少ないということなのかなぁと考えることもあります。
     
    …なんて話を書いてみたのは、この4月、私も別部署に異動になる可能性があって、いろんなことを考えてみた結果からでした。
     
    あまり積極的なコメントにならなくてごめんなさい。