日勤-深夜勤の日に勉強会の強制参加、どうします?

会員に毎月送られてくる看護協会ニュースで毎号楽しみにしているのが「ナースの働く時間・相談窓口」というコラム。

看護師の労働条件に関するQ&Aです。

今月号はこんな感じでした。

日勤-深夜勤の日の勉強会の強制参加、どうにかならないか、という内容。

ナースの働く時間・相談窓口

この点、Twitterに投げかけたら、「私だったら勉強会なんて行かないね」という意見が多数。「いつ休むんだ。業務的にも危険なのに、強制参加させる師長がおかしい!」とか。

さて、皆さんはどう考えますか? そしてこんな場面に自分が直面したら、どう行動しますか?
(オペ室ではこんな勤務はあまりないと思いますが)

おかしい、参加する必要はないし、業務の安全のためにもこんな勉強会には参加すべきではない、と考える方が多いことでしょう。

でも実際に、「私、参加しません!」と声に出して言える方、どれくらいいますか?

「でも、全員参加になっているのよ。来てちょうだい!」

とか師長に言われた時、その後の申し開き、説得ができますか?

看護界では何かと根拠を問われることが多いです。

現場の新人教育の中でも「その根拠は?」ってよく聞きません?

同じように、強制参加の根拠を尋ねたり、逆に皆さんが参加しないことが正当である根拠を示して説明したらどうでしょう?

根拠が後ろ盾してくれるのは、皆さんが「勉強会に参加しない」ことのはずです。

逆に強制参加させることの根拠はない、もしくは相当薄いはずです。

つまり、皆さんは絶対に勝てます。

戦う姿勢があれば

もし、師長とか周りのスタッフに根拠を持って認めさせることができないとすれば、それは皆さんのプレゼンテーション能力に問題がある、もしくは、根拠に自信がもてない勉強不足、自信のなさ、そもそもこの問題を真剣にどうにかしようとしていないだけ、なんじゃないのかな、と私は思います。

私だったら、そもそもこんな勉強会には参加しませんし、参加するなら必ず時間外勤務申請(残業代の請求)を出します。まさかそれを勝手にカットされるということはないと思いますが、そんなことをされた日には、不法行為として騒ぎ立てます。

もちろん証拠は取っておきますよ。

つまり師長から「強制参加」という言葉を引き出してメモなり録音なり記録をとっておいて、残業代の申告書のコピーと、給与明細書の照合を行なうとか。

そこまで証拠が揃っていれば労働基準監督署に持っていけば一発です。実際にそこまで行かないにしても、証拠が揃っていて、出すところに出す準備は整っているという点を示せることが大事。

もし仮に看護師ひとりひとりが、ここまでいかないにしても問題提起をしていかないから、こういう奉仕の精神なのか強制自己犠牲なのかわからない間違った慣行が変わらないんだと思います。

自分の問題、ではなく、看護界の社会問題になっているってことです。

つまり、自分が我慢すればいい、という自分勝手な行動が業界全体をおとしめているという視点でもぜひ考えてほしいです。

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コメント

  1. STF より:

    メッツエンバームさんへ
     
    考えさせられる記事いつも拝見しています。看護師とはいったい何なのでしょうね?考えたことがありますか。看護師の仕事は人間の命と尊厳を第一に考え、行動することにあると私は思います。勉強会の件もみんなが自分の自由時間を削ってまでしていることです。それの大前提はやはり看護の質を高めるためと思います。
     
    自分の権利ばかり主張したい気持ちもわかります。しかし、権利ばかり主張していてはチームがバラバラになり、仕事のならないと思います。強制参加と考える理由は目的もなく勉強会に参加する人達と思います。私たちは一人前の社会人です。参加できない理由をきちんと伝えれば帰ることもできると思います。
     
    メッツエンバームさんは何を目指して看護師になりましたか?今の自分は自分の目指していた看護師なのでしょうか?自分の権利ばかり自己主張し、「勉強会に出たくないから」「仕事に行きたくないから」という理由で有給休暇いっぱい休んだり、仕事が終われば早く帰る上司もいます。確かに認められた権利です。しかし、新人Nsが理想と目指す看護師になりますか?私は少なくともそういう看護師にはなりたくはありません。
     
    それを「損」と思っているのなら、看護師をやめたほうがいいかもしれませんね。看護師とはそういう仕事だからです。
     

  2. 相容れない人 より:

    私はメッチェンバームさんの意見に賛成の立場で意見します
     
    権利権利と言われる方がいますが、看護をしている私は労働者ですから、当然のことを主張していると思います
    チームがバラバラと言われても、全員が権利をきちんと主張していけばバラバラではないと思います
    深夜入りのスタッフは帰して、余裕のある職員が参加し、あとで深夜入りだったスタッフに伝えればお互いのためになると思います
     
    看護の質を高めるために、深夜入りの前に勉強会とは本末顛倒もいいとこだと思います
    その寝不足の身体や頭で質の高い看護が私には出来る自身がありません
     
    労働者が労働者としての権利をきちんと主張し、権利と義務を果たすことが、のちのちの世のため人のためとなると考えます
    看護とはなんなんでしょうね
    奉仕する気持ちだけでは、潰れてしまうと思います
    性善説にどれだけ若い看護師が泣かされてきたでしょう
    いつまでそのようにして従順な看護師を作り上げれば気が済むのでしょう
    看護は仕事として責任を背負って業として行うためには、労働者としてなにが必要か
    きちんと考える必要があると思います
     
    いろいろな考え方があると思いますが、厚労省や日本看護協会も看護労働に対する考え方をシフトチェンジしています
    雇用の質を高めるため、夜勤は有害と認め十分な休息を与え、バーンアウトや復職しにくい環境を変えていこうとしています
    時代がそのように流れてきています
    私はこの流れに乗って行きたいと思います

  3. 管理人 より:

    看護師を辞めちゃった私は何も言えません(笑)

  4. 管理人 より:

    ちょっとマジメにコメントします。
     
    いろんなご意見、いいんです。思ったことを発言いただければ。私は考えるきっかけを提供しているに過ぎません。
     
    感情的に反感を反発したくなるような嫌な言い回しをわざとすることもありますし、挑発的に書くこともあります。
     
    思ったことを書きだしてみることで客観的に見えることもあるでしょうし、書くことで自分の考えがまとまることもあります。
     
    どうぞ、落書き帳に使って下さい。
    (法的にトラブルになりそうな発言は消させて貰う場合もありますが、まあ、あまりしたことありません。)

  5. STF より:

    相容れない人さんにとって「看護とは」という自分なりの答えを持っていますか。
    権利を主張するのは反対ではないですが、看護師という肩書だけでは人の命は守れませんね。看護の3要素である「知識・技術・態度」を持っていない人が権利だけ主張するようなら看護師ではなくほかの仕事に就いたほうがいいと私は思います。権利よりも大切なことがあると私は思います。(自分の考え次第なんでしょうけどね)
     それにバーンアウトの問題は職場の問題でしょうか?理想と現実が違うのはどこの世界においても同じだと思います。夜勤が有害なら、夜勤を断りますか?それともあなたが師長になったら廃止しますか?それは現実的ではないですよね。看護の仕事には夜勤業務があるからです。それが看護師業務の現実です。

  6. 管理人 より:

    なんとなく、、、なコメントで恐縮ですが、STFさん、一方的に決めつけて話を進めてませんか?
     
    権利だけを主張する、と。
     
    現実、あんまりそんな人もいない気がするし、「相容れない人」さんがそんな人にも見えないんですよね。
     
    その先入観をとってみたら、また別な印象になりませんか?

  7. 相容れない人 より:

    看護は別に看護師じゃなくてもできることは御存知ですよね
    子どもが熱を出したら・・・親が看る
    それがもう看護ですよね
    看護というのはもうそれだけで看護であり、私たちが看護師として業としてそれを行う時にその資格が必要なだけ
     
    権利だけ主張して「知識・技術・精神」を持っていない者は看護に向いていないと言われますが、そういう人は他の職業にも向いていないと思います
    なにも看護に限ったことではないでしょう
    それこそ理想と現実が違うのはどこも一緒だと言われることとまさに同じだと思います
     
    夜勤が有害だから夜勤を断るとかそういう話ではなくて、有害だからこそ、それを認めて少しでも負担が軽減されるように考えなくてはならないと思うのですがいかがでしょう
     
    だれかが看なくてはならない、そんな時に「この仕事は有害業務(不眠・発がん性)として心身の負担や生活上の負担があるけれども給料は一般と一緒、むしろ定期昇給の上昇率は悪い仕事でも自分の身を犠牲にしてでももやる」という仕事ではないと思います
    そういう人が仮にいても、永くは続かないと思います
     
    ですが、必要な業である以上、誰かが行わなくてはいけません
    ある程度の犠牲をモチベーションでカバーしながら、負担を少しでも少なくして行わなければならないのは当然のことだと思います
     
    負担を軽くして、モチベーションが上がるようにして、看護師の多くが続けられるように(職業として魅力のある仕事に)することが必要なことではないでしょうか
    だからこそ、日本看護協会や厚生労働省が夜勤負担軽減に向けて舵取りをしはじめたと思います
     
    志が高いのなら、日勤深夜の間に行う勉強会ではなく、日勤のうちに参加できる環境を整えるようにした方が、より質の高い看護を提供できるようになると思います

  8. TTT より:

    様々な意見があり面白いですね。どれも間違っているとは思いませんが、STFさんの意見は多くの管理的職にある看護師が持っているものと考えられます。
    私は「看護とは何か」と問われたときにすべての看護師が同じような答えを出せると思っていません。ここに今の看護界の問題があると思います。
    法律上、療養上の世話、診療の補助となっています。では療養上の世話とは何か、診療の補助とはどこまでの範囲を示すのか・・・まったく明確になっていません。
    業務の範囲が誰もわかっていないということになります。医師の指示があればすべて診療の補助なのか、療養中であれば生活にかかることはすべて世話となるのか・・・。これが明確にあっていないがために一度はじめたらやめることができないのが看護師です。やめたら看護の質が下がると思っている。超過勤務の原因となっているのです。
    もっと看護協会ががんばって社会的地位や業務内容を明確にするべきですね。その上できちんと責任が取れる看護師を作るべきかと思います。